江戸更紗
更紗染めは、インド、ジャワ、ペルシャなどの東洋諸国を起源とした強烈な色彩と南国の草花や鳥、人物などを描いた異国情緒あふれる模様染布です。日本には室町時代末頃南蛮貿易によってもたらされました。江戸時代中期頃から江戸で普及し、色彩や図柄に日本人の嗜好を取り入れた「和更紗」が発達しました。
道具
●刷毛(はけ):布地を染めるための鹿毛の丸刷毛、ノリを張り板に塗るトロ刷毛、その他に平刷毛があります。
●型紙:更紗模様が出来上がるまで十数枚から三十数枚の型紙を使います。型紙には針の穴ほどの「ホシ」と呼ぶ穴があり、このホシにあわせて型紙をずらしながら染めていきます。
●張り板:染める布地を張るための板です。長さは布地1反の半分、約6.5mです。材質は樅(もみ)の木の一枚板です。
●ツキ針:型紙を布地にあててホシを合わせる時に用います。
●その他:カナシキ、ジバリ、張り手、伸子、天秤などがあります。
このページは現在作成中です。今後どんどん更新していく予定ですので、もうしばらくお待ちください。更紗についてもっと詳しく知りたいと思っていただけた方は右のホームページをご覧いただくと良いかと思います。
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工程
●張り板の両面に布地を張るため、張り板にカナシキでノリをひき、乾いたらトロ(水で薄めたノリ)をトロ刷毛で均等にならします。
●正絹の縮緬(ちりめん)をシワがでないように板の両面に張ります。
●染めに必要な色数の染料を調合します。(調合の仕方が色合いの決め手になります)
●型紙に霧を吹いて、適度な湿気を与えます。
●布地が乾いたら張り板の端から型紙をのせ、丸刷毛で染めていきます。型紙にあるホシには、型のつなぎ目を合わせるオクリボシと、模様をあわせるアワセボシがあります。ホシを合わせるのは最も神経を使う作業です。ホシが穴一つ分違っても、細かい柄を重ねていくうちに絵柄がずれてしまうからです。
●染が乾いたら布地を蒸し箱に入れ、90度の蒸気で一時間ほど蒸して色止めをします。
●冷水で水洗いして染料のノリを洗い落とします。
●最後に干し場に干して、桃の皮からとった染料で全体に地染めをし、色調に渋みを加えて完成です。
更紗ができるまで
更紗は下の写真のように模様を何回も重ねて出来ていきます。
(実際にはもっと多くの型紙を使いますが・・・)
完成
動画